キャストのドリンク問題(1)
こんにちは。
知沙都(ちさと)です。
ドリンク問題、というタイトルを付けましたが、おそらくこれは1000字や2000字では収まりますまい。
これはガールズバーで働く上で、そしてガールズバーを訪れるお客様にとっても、避けては通れない問題なのであります。
そして、ガールズバーにあまり馴染みがない方でも、もしこのブログを今後も読んでくださる可能性があるならぜひ知っておいていただきたいお話です。
(いや、可能性なくても・・・読んで・・・)
ガールズバーでは、お客様に「君もお酒を飲んでいいよ」と言ってもらえると、キャストは自分のお酒をつくってお客様と一緒に飲むことができます。
お客様のドリンクが飲み放題でも、キャストのドリンクは有料(=お会計に入る)。
お店によりますが、ガールズバーならおそらく1杯1000~1500円くらいが一般的ではないかと思います。
ウーロンハイでも、レモンサワーでも、カシスオレンジでも、(こっそりソフトドリンクを飲んでいても、)1000円。
たっか!!!!
ちょっと良さげなバーのウイスキーみたいな値段ですやん。
業務用の安い焼酎を業務用の安い烏龍茶で割っただけでも1000円!!!
値段高すぎ高杉君もいいとこですよ。
(お金持ちさんは構わないかもしれませんが)お客様にしてみたら、お喋りしている女の子に1杯おごるごとにお会計が1000円上がるので、ホイホイ飲ませるわけにはいきませんよね。
しかし、店側にとってはキャストのドリンクによる売上は非常に大切。
ドリンクは客単価を上げるためにあります。
平日でも満席になるようなお店でない限り、席料だけでは利益を出せません。
キャストには、お客様からできるだけたくさんドリンクを出してもらわなくてはならないのです。
そして、キャストがより多くのドリンクをもらおうとするモチベーションになるのがドリンクバック。
お客様からドリンクをいただけるごとに、キャストにバックマージンが入ります。
詳しくはこちらの記事へ↓↓
chisato-lightofnight.hatenablog.com
ドリンク問題とは、お客様の懐具合&心理と、たくさんドリンクをもらおうとするお店・キャストとの、仁義なき(?)戦いなのです。
私のお客様で「たまっち」という方がいました。
先日書いた「私の最初の指名客になってくださったお客様」で森野さんのお話をしましたが、森野さんとほぼ同時期に知り合ったお客様です。
chisato-lightofnight.hatenablog.com
たまっちは、言葉を選ばずに言うと、あまりお金がありません。
しかし、とっても寂しがり屋さんで、昔からお仕事が休みの日にはよくガールズバーに飲みに行っています。
私も含めキャストたちは、たまっちが出来るだけ少ないお金で長居したいのをよく知っていました。
お店にとっては、いや、私の個人売り上げを考えても、「有り難いお客様」ではありません。
それでも信頼関係を築いて通い続けていただくことが重要なので、私は数時間ドリンクをもらわずに接客することもよくありました。
(使ってくれる金額でいえば「有り難くない」ですが、すんごく優しくて良い人です。別の面ではめちゃくちゃ「有り難いお客様」でもあります)
言い方が悪いかもしれませんが、売上はお金をどんどん使ってくださるお客様に出していただけばよいのです。
もちろん、金額に関わらず、キャストである我々が精一杯楽しませることが大前提ですが。
どのお客様にもお金をたくさん出させようとしたり、お金に余裕のないお客様から搾り取ろうとしたりするのは、長い目で見て得策ではないと私は思います。
しかし実際には、とにかく目の前のお客様にお金を使わせよう、ドリンクをたくさん出してもらおう、というキャストの多いこと。
たまっちはあまりお金を使いたくないけれども、女の子に「飲んでもいいですか」と言われると断れないタイプ。
たまっちがRed Moon Bar(私が働いていたお店)の系列他店舗に行ったとき。
キャストがたまっちの席に着くなり、
「一緒に乾杯してもいいですか?(にっこり)」
10分足らずで飲み干し、
「もう1杯いただいてもいいですか?(にっこり)」
その後、もう1人別のキャストが着いて2人になり、
「一緒にいただいてもいいですか?(にっこり×2)
2人とも10分で飲み干し、
「もう1杯飲みたいな♪(にっこり×2)ね!いいよね!(はーと×2)」
その上、頼んでもいないのにカラオケを始めてまともに喋りもせず、最悪だった!!!と、たまっちから聞かされました。
キャストがドリンクを合計6杯飲んでるので、6000円アップ。
カラオケも有料。
5000円以内で収めたいと思っていたたまっちは、最初の60分でさっさと引き上げたそうです。
そしてこう言います。
「もう絶対行かない」
お客様が「ノー」と言わなければよし、言わせなければ勝ち!だと思っているキャストが多すぎるんですよね。
ノリでドリンクもらっちゃえ!っていう。
ベテランでも結構いる。
それから、お客様の答えが「イエス」でも、本心は「ノー」である可能性に気付かないキャストもたくさんいます。
キャストは言わば「営業職」、つまり店の売上を稼ぐのが使命。
たくさんドリンクをもらうのは正義です。
しかし一方で、お金を出していただいている、という意識は絶対に忘れてはいけない。
さらには、お金を出すだけ出してもらって、楽しませる努力を怠るのは言語道断。
なぜ1杯1000円もするかって、キャストの接客という付加価値のためなんですから。
まずは、お客様を楽しませること。何としてでも。
「営業職」としては、お客様が何円くらいなら出してくれるか・出させることができるか探り、見極めること(お客様のその日の気分にもよりますし)。
そして、お客様に気持ち良く出していただける範囲内で、できるだけ高いところに持っていくこと。
「お客様に嫌な顔をされたくないから、ドリンクは頼まない」というキャストもいましたが、これはまたどうなのかなという気がします。
私も実はドリンクをお願いするのは非常に~~~苦手でした。
しかし、自分は営業職なんだと考えると、求められている仕事をきちんとすべきじゃないかなと思います(No.1のプライドもありましたし)。
まぁ、ドリンクをもらえればバックが入り、もらえなければ入らないようになっているので、こういう人はこういう人でいいってことなのかもしれませんが。
ドリンク問題、次回に続きます。
いや、もしかしたら間に別の話が入るかも・・・
無計画ですいません(笑)
大好きなお姉さんと、金曜の夜
先週の金曜日、仲良くしてもらっているお姉さんと一緒に食事に行った。
お姉さんと会うのは1ヵ月半ぶりくらい。
お誘いのLINEが来たときはとても嬉しかった。
金曜の夜はやっぱり心が躍る。
街の灯りがキラキラ輝いて、人々の楽しげな声が聞こえてきて。
長くて短い夜の始まり。
この解放感、最高!
その日は仕事で少しすごくかなり嫌なことがあって、だいぶ凹んでいたんだけど、今夜は忘れて楽しもう。
鮮やかに彩られた街が、そう思わせてくれる。
私は仕事が少しだけ延びてしまったので、お姉さんに先にお店に入っていてもらった。
大きい商業施設の中にあるお店って、フロアのどこにあるのか説明してもらうのが難しいよね(笑)
お姉さんに電話でお店周辺に見えるものを教えてもらいながら、どうにか到着。
今回のお店は、お姉さんチョイスのスペイン料理のレストラン。
店内は柔らかい灯りに照らされ、とてもおしゃれな雰囲気だった。
ノリの良いスペイン語の曲が流れていて、すこーーし音量が大きすぎる気がしたけど(笑)、お姉さんと金曜の夜を楽しむにはぴったりの素敵なお店。
お姉さんは4つ年上で、私がちょくちょく遊びに行っているバーのママ。
いや、元ママ。
目が大きくて、はっきりした顔立ちの美人だけど、小柄なのでとっても可愛らしい。
この前友達の結婚式に行ってきたよ、と言って写真を見せてくれたんだけど、正直一緒に写っている人たちが気の毒になるくらい、お姉さんは綺麗で若く見える。
むしろ私より若く見えるかも・・・(-_-)
お姉さんは長いこと夜の仕事をやってきたけど、あまり体が強い方ではなく、ここ1~2年は体調を崩しがちになっていた。
お店の出勤を減らしながら続けていたけど、昨年の夏にはとうとう入院。
そのバーはお姉さんにとっては念願の「自分の城」だったが、残念ながら辞めることになってしまった。
今はランジェリー関係の仕事をちょこちょこやりながら、のんびりお休み中。
用事がなければ夜10時には寝てしまうらしい(笑)
お姉さんがお店を辞めてからも、月1回くらいは一緒に食事をしている。
お姉さんのお家でお料理を振る舞ってもらったこともあるし、お姉さんの車で一緒に出掛けたこともあって、お世話になりっぱなし。
(運転はちょっと危なっかしいんだけど笑)
また、バーは同僚だった女性がママになって存続しているので、私はそちらにも変わらず遊びに行っている。
ちなみにそのバーというのは、いわゆるガールズバーよりはもっと普通のバーっぽい。
店員はみんな女性で、一応バックが入る仕組みになっているらしいけれども、落ち着いて飲めるアットホームなバーなのだ。
「ちーちゃん(私)の好きなもの頼んでいいよ。今夜は私がごちそうするから」
今夜は、と言うけれど、お姉さんにはほぼ毎回おごってもらっている。
お姉さんがバーのママだった時は、よく一緒に夜ごはんを食べて同伴していたけど、それでも食事代はお姉さんが出してくれていた。
私がお客なのに(笑)
サラダやパスタを注文して、サングリアで乾杯した。
赤ワインは少し苦手だけど、飲みやすくておいしい。
お姉さんは、場所を変えてまたバーをやりたいらしい。
ただし、今度はあくまで経営者として。
深夜まで働くとまた体を壊してしまうので、お店にはあまり出るつもりはないのだという。
「最近はね、友達のお店に飲みに行ったりして勉強してるの。ちーちゃんもまた今度一緒に行こう」
こういうのもおしゃれでいいよね、とテーブルの端に置かれたお花とキャンドルを指してお姉さんは言う。
お姉さんにはお客様がたくさんいたので、現場に出ないのは少し残念な気はする。
でも、当然のことながら親御さんは夜に働いていることをとても心配していたらしいし、お姉さんは早く結婚して子どもがほしいそうなので、やはり体が一番大事だ。
お姉さんがママを務めていた例のバーは、実のところ大成功を収めており、そのエリアで飲み歩く人なら誰もが知っている繁盛店になった。
だから、経営には一定の自信があるし、楽しくもあるらしい。
私は真逆だ。
経営のことはよく分からないし、接客の方が好き。
人の上に立てるタイプでもない。
ガールズバーで働いていたときも、お店の売上や利益に一応の興味はあったが、店長や社員になりたいなどとは一切思わなかった。
それよりも、頼れる店長のもとで接客に専念できるのが一番。
「今バーをやるのにちょうどいい物件を探してるんだけど、やっぱり家賃が高いんだよね。
それと、女の子をどうやって集めるか」
「私、お姉さんのバーで働きたいなぁ。頑張ってお客さんたくさん呼ぶ!自信あるよ!笑」
お姉さんは私が今は夜の仕事ができない事情を知っているけど、
「ちーちゃんが働いてくれたら絶対成功するのに。お客さんと喋るの上手いもん。お給料も前にちーちゃんが働いてたお店よりたくさん出すよ」
そう言ってくれるから、叶わぬことと分かっていても嬉しくなる。
あまりたくさん注文しなかったんだけど、話しながらゆっくり食べていたせいか、お腹がいっぱいになってしまった。
いや、違う。最初のサラダが大きすぎたせい。
2人で食べる量じゃなかった(笑)
でも、どの料理もおいしくて、大満足。
気が付くと、お姉さんはサングリアを飲み干している。
「顔が熱くなってきちゃった~」と言いつつ、やっぱり私よりお酒強いよね(笑)
楽しい時間はあっという間に過ぎて、お別れの時間(=お姉さんの寝る時間)。
私がお手洗いに行っている間にお姉さんがお会計を済ませておいてくれて、レストランを出た。
「今年の目標は彼氏つくること!ちーちゃん、良い人いたら紹介して(笑)」
「お姉さん、可愛いから絶対モテそうなのに」
「性格が大ざっぱすぎるからいけないのかなぁ?」
そう言ってケタケタ笑うお姉さんは本当に可愛い。
ちょっとくらい大ざっぱだってノープロブレムでしょう。
世の男どもはちゃんと目を開けているのか?笑
次は月末に会う約束をした。
お姉さんの昔からのお客様で、私もバーで何度もお話しさせていただいた方が、転勤することになったらしい。
一緒にその人の送別会をするのだ。
「じゃあちーちゃん、また連絡するね」
「うん、ありがとう、気を付けて」
そう言ってお姉さんに手を振り、私はそのままバーへ向かったのだった。
(お前は帰らないんかい笑)
(お姉さんにももちろん言いましたよ!)
ドリンクバックと売上バックの話
こんにちは。
知沙都(ちさと)です。
いつものようにカフェオレをお供にPCに向かっていたのですが、今回は迷っておりました。
バックの詳細とか説明しても、別に面白くも何ともないよな・・・
ガールズバーで働きたい女の子向けの情報サイトを目指しているわけじゃないし。
(そういう子に読んでもらえたら大変嬉しいけれども、検索で見つけるのはたぶん不可能(笑))
お客様側からしたら、知りたくねーよ夢見させろよって感じかも・・・
と思ったのですが、やっぱりガールズバーで働くリアルを伝えようとすると、どうしても避けて通ることはできない。
お客様との心の交流とかも書きたいけど、やはり綺麗事だけではなくて、仕事の苦労もやりがいもお金を抜きには語れない。
ということで、書きます。
キャストのモチベーションを支えるバックの話。
私が働いていたお店の話が中心になりますので、その点はご了承くださいませ。
※お客様に対する尊敬語・謙譲語を多用すると文がくどくなってしまうので、省かせていただいております。
◎時給
夜の水商売なので高いと思われがちですが、実はあんまり高くない。
私が働いていたキャバクラの最低時給の半分未満でした。
しかも、シフトの時間いっぱい時給をもらえるとは限りません。
特に日~木は、終電の時間を過ぎると客足が途絶えてしまう日もよくあります。
そういう場合は、店の利益を確保するために、早番のキャストから順に時給を切られてしまうのです。
シフトでは朝5時の閉店まで勤務だけど、2時で切られてしまった、なんてことも珍しくありません。
そのため、水商売といえども、時給だけでは意外と稼げないのです。
ということで、バックが重要になってきます。
◎ドリンクバック
ドリンクにまつわるあれこれは別の記事に詳しく書きたいので、ここでは金額とバックの話だけ。
お客様から「君もお酒を飲んでいいよ」と言っていただけたら、キャストも飲むことができます。
お客様は飲み放題でも、キャストのドリンクは有料(=お客様のお会計に入る)。
お店によりますが、1杯1000円くらいが一般的だと思います。
私が働いていたお店では、基本は1000円ですが、大きいグラスのダブル(2000円)、さらに大きいサイズのトリプル(3000円)もありました。
特にトリプルはめったにもらえませんけど(笑)
お客様から1杯ドリンクをもらえるごとに、キャストにバックが入ります。
もちろん、ダブルなら2倍、トリプルなら3倍。
私が働いていたお店では、1杯に対して100円のバックでした。
1ヵ月で100杯もらえたら1万円になります。
さらに、1ヵ月間で働いた時間数より1杯でも多くドリンクをもらえたら、その月は1杯あたり200円にアップという制度になっていました。
例えば、1ヵ月で100時間働いたとします。
1カ月でもらったドリンクの合計が100杯なら、バックは1杯あたり100円。
100円×100杯=10000円のバック。
1ヵ月でもらったドリンクの合計が101杯なら、バックは1杯あたり200円。
200円×101杯=20200円のバック。
まあまあの金額でしょう?笑
だからキャストはどうにかしてお客様からドリンクをもらいたがるわけです。
ボトルの場合(主にスパークリングワイン、シャンパン)は、その金額をグラスの数に換算していました。
1万円のボトルならグラス10杯分、バックは1000円ということになります。
お店によっては、それとは別にボトルバックがあるかもしれません。
◎指名、同伴
お気に入りのキャストを指名したり、同伴したりした場合、お店によっては追加料金が発生します。
※同伴:キャストと食事などをした後、そのままキャストの出勤と一緒にお店に行くこと
私が働いていたキャバクラでは確か指名料1000円、同伴料1300円だったかな・・・?
もちろん指名バック、同伴バックがあります。
ガールズバーだともう少し安いのかもしれませんが、私がいたお店には指名料も同伴料もなかったので詳しく分かりません・・・すみません(汗)
指名料はなかったのですが、↓↓これですよ・・・売上バック。
◎売上バック
自分を指名してくれたお客様のお会計金額の一部がバックになります。
私が働いていたお店では、お会計金額の5%でした。
お会計が1万円なら、500円バック。
自分の指名客様が友だちを連れて来てくれた場合、全員で1組(グループ)という扱いになるので、全部そのキャストの売上になり、バックが入ります。
お客様が2人のキャストを指名していたり、2人連れのお客様がそれぞれ別のキャストを指名していたりする場合は、そのキャスト2人で売上を折半。
バックも折半後の売上に付けられます。
例えば、2人連れのお客様がそれぞれ別のキャストを指名、お会計が3万円だった場合。
キャスト1人の売上は1万5000円ということになり、それぞれに1万5000円×0.05=750円のバックが入ります。
3人以上の場合も、計算の仕方は同様です。
◎お会計とバックの例
2人連れのお客様、1人がキャストAを指名、もう1人は指名無し(フリー)。
60分3000円で3時間滞在、着いたキャストA・Bがそれぞれドリンクを2杯ずつもらった場合。
(実際は「タックス」がお会計に上乗せされるお店が多いですが、ややこしくなるので無しにします)
売上バック5%、ドリンクバック1杯100円、指名料・指名バックは無し。
お会計
席料 3000円×3時間×2人
=1万8000円
ドリンク キャストA:2杯=2000円
キャストB:2杯=2000円
合計 2万2000円
バック
キャストA ・売上バック:
2万2000円×0.05=1100円
・ドリンクバック:200円
キャストB ・ドリンクバック:200円
こうなります。
お分かりいただけましたでしょうか・・・分かりにくかったらごめんなさい(>_<)
◎終わりに
今回はガールズバーのバックについてお話しさせていただきました。
何の面白味もない内容ですみません(汗)
こういう記事でもギャグを交えて伝えられるスキルがあればねぇ・・・(遠い目)
さて、「バックの話」の最後にこんなことを言うのはアレなんですけど。
実は、一番大事なのは「いくら給料をもらえるか」ではなかったりします。
キャストによりますけどね。
もちろん自分がより多く稼ぐことを重視するキャストも多いです。
しかし、私にとっては 給料の金額よりも、指名客様の売上でNo.1になることの方がよっぽど大事でした。
例えば、1月は売上50万円でNo.1 、2月は売上60万円だったけれどNo.2だったとします。
売上が10万円上がれば、バックは10万円×0.05=5000円アップ。
それでも、私は2月末日の営業を終えて悔し泣きしたでしょう。間違いなく(笑)
私と同じような負けず嫌いがお店に複数いると、激しい売上争いが勃発することになります。
別にNo.1になったからといってボーナスがあるわけではなかったんですよ。
手にするのは称号と名誉・・・いやいや、そんな大層なものではない。
優越感、というのが一番正しいかな。
私はお客様にサービスする立場だけれども、むしろ私がお客様のおかげで自尊心を保っていられる、お金で買えないものをもらっているのは私の方だ、とよく思ったものです。
売上争い物語は、別の記事でたっぷり書かせていただきたいと思います。笑
長くなってしまいましたが、今回はこの辺で。
お読みくださってありがとうございました。
ガールズバーの仕事がどれだけ楽しかったかを語る(2)
こんにちは。
知沙都(ちさと)です。
ガールズバーの仕事がどれだけ楽しかったかというお話の続きです。
前回は、楽しすぎて休まず出勤しまくっていた話でした。
chisato-lightofnight.hatenablog.com
今回は「何が楽しかったか」もう少し具体的なことについて書こうかと。
最後には全然違う方向に行っていたらごめんなさい。思いついたまま勢いで書いているので(笑)
といいつつ、一応「何が楽しかったか」を先にざっくりまとめると、たぶんこんな感じ。
- 夜遊び的要素
(夜にみんなで酒飲んで騒いで~っていうのが単純に楽しい。騒がなくても楽しい)
- 人として認めてもらえる
- 女として認めてもらえる
- 売り上げの競い合い
店長に、お客さんが来るのは極論言うとみんなヤリもくだ、と言われたことがあります。
まぁこっちは女で、お客様は男なのだから、そういうものなんでしょう。
普段そんな素振りをまったく見せないようなお客様でも、あわよくばと思っているのかもしれない。
だから、お客様から「人として」認めてもらえているなんていうのは幻想なのかなーなんて思ったりもします。
いや、全然ヤリもくなんかじゃないというお客様もいるのかもしれませんが、口で何と言おうが、普段どんな態度を取ろうが、本当のところは私には分からないので。
でも、それはある意味お互い様でもあって。
私だって、人として本当に好きだと思うお客様はたくさんいたけど、自分の個人売り上げと完全に切り離して考えることはどうしても難しかった。
今も連絡を取り続けているお客様が結構いるけど、またいつか復帰するかもしれないから、その時に向けての「営業」という目的が1%も無いといえば嘘になる。
私なんて今ですらそんなんですよ。
ガンガン働いてた当時なんて言わずもがな。
だけど、お客様は所詮「カネでしかない」のかと問われたら、それは絶対に違う。
人として好きなのも、また紛れもない事実。
まぁ何か・・・お客様側はキャストをヤリもくでしか見てないのかとか、キャストはお客様をカネとしか思ってないのかとか、言い出したらキリがないような気がするし、誰でも少なからずそういうもんだと割り切るべきことのような気もする。
ので、一旦その話は置いておいて。
お客様が限りある時間とお金を割いてお店に来てくれて。
他のキャストではなく、私に会うために来てくれることもあって。
それってめちゃくちゃ嬉しくないですか。
私なんて、別に何者でもないんですよ。
特別可愛いとか綺麗とかいうわけでもなくて、話術に長けてるわけでもなくて。
もちろん、自分なりの努力はしてましたけどね。
お客様が支払ってくださるお金の全てがキャストに向けてというわけではないけど(お酒代、店内の環境や雰囲気など)、私がいなければその人はお店に来ない、つまり1円すら発生しない場合もあるわけで。
高校、大学、会社員時代、私には何もないと思っていました。
まぁこういうのは本人以外にとっては大したことない悩みなので詳細は省きますが、私は何をして生きていけばいいのだろう、未来には何があるんだろう、って。
でも、ガールズバーで頑張ってみたら、私のことをいいねと言ってくれる人が現れて。
それが嬉しくて、私も応えられるようにもっと頑張ったら、たくさんの人が私のことを認めてくれるようになって。
所詮はヤリもくだと誰かに一蹴されようとも、自分を必要としてもらえることがこの上ない喜びでした。
「たくさんの人が」と書いたけど、あくまでもお客様一人一人を大切にすること。
月並みかもしれないけど、結局はそれに尽きる。
そして、これまた月並みだけど、私が人から大切にされたいように、特別だと思われたいように、相手だってそう思っている。
何か、またまた長くなってきてます?
そんなことない?笑
良くしてくれていたお客様が、あるときからぱったりお店に来なくなってしまったことがありました。
LINEも返ってこなくなって。
何も言ってもらえずに繋がりが切れてしまったので、理由も推測するしかなくて、たまらなく悲しかった。
もちろん、指名のお客様が一人減っちゃった、っていうのもありましたよ。
でも、そのとき思ったのは「そうか、私たちはここで待っているしかないんだ」ということ。
私がお店で働き続けている限り、そのお客様はお店に来れば私と会うことができます。
仮に私が会いたくなかったとしてもね。
でも、私はそのお客様に自分から会いに行くことはできない。
どこにいるのか知らないんですもん。
どんなに会いたくても、伝えたいことがあっても、渡したいものがあっても、お客様の方から来てくれなければ、私は何もできない。
そのお客様とは、結局その後一度も会うことはありませんでした。
お店から徒歩圏内に住んでいる人だったので、偶然会うことくらいあり得るかなとちょっと思ってましたけど、そんな簡単に会えるわけなかったですね。
まぁ会えたところで何を話すんだって感じではありますが。
人と人としての繋がりと言いつつ、そこは越えられない壁のような気がしています。
自分が商品だってよく言うけど、まさにそう。
お店に並んで、じっとお客様を待つ。
どこまでいっても、最後に決めるのはお客様の方なんだなって。
長くなってますよね?
ですよね?
ごめんなさい。
やっぱり話が逸れている(笑)
えーと、つまり、お客様が会いに来てくれるのは当たり前ではないということ。
だからこそ嬉しいし、大切にしたいということ。
そしてそれがガールズバーの仕事の喜びであり、続けていくモチベーションの1つ。
もっと言うと、私ができる限り、最大限出勤しようとする理由の1つもそこにあります。
自分が休んだ日に来たお客様とは、次にいつ会えるのか分からないから。
いつが最後になるか分からないから。
ガールズバーのお客様とキャストは、やっぱり「客と店員」、いや、「客と商品」であって。
だけど、お互いに中身は心と熱を持った人間で。
水商売だけではなく、全ての商売にいえることですよね。
そんな儚い繋がりをいかに強く結べるか。
それが結局のところ、この仕事の全てなのかなと思います。
売り上げの競い合いの話は、また今度書きますね(笑)
それもまた長くなりそうだし・・・
ガールズバーの仕事の楽しさを語るはずが、何かもう論点が迷子(笑)
ごめんなさい。
お読みくださってありがとうございました。
Twitter やってます。
知沙都 (@chisato_rmbar) | Twitter
ガールズバーの仕事がどれだけ楽しかったかを語る(1)
こんにちは。知沙都(ちさと)です。
今日は早朝から書いてます。
私は遅筆なので、書き上がる頃には朝じゃなくなってるかもしれないけど(笑)
私にとってガールズバーの仕事は本当に楽しくて、毎日がものすごく充実していました。
もちろん大変なこともあったし、失敗も、周囲の方に迷惑をかけてしまったことも数えきれないほどありましたが・・・
それでも、大人になってからこんなに生き生きとしてたことある?っていうくらい、輝いた日々でした。
あーーー早く復帰したい。
3年間働いていたガールズバーに思い入れはあるけど、同じお店じゃなくてもいい。
むしろ、復帰できる頃には年齢的にガールズバーじゃないだろうな(笑)
自分のお店・・・っていうのも考えてないわけではないけど、願望の中心は自分の城を持ちたいっていうことではないし、人の上に立つのはあまり得意じゃないからママは向いてなさそう。
・・・とか、そんなことをちょくちょく考えながら、今の生活を送っています。
でも、ガールズバーにあまり馴染みがない方、いや、馴染みがある方でも、いったい何がそんなに楽しかったの?って思われるかもしれません。
だって、同じお店で働いていたメンバーの中でも私自身が一番楽しそうでしたから(笑)
今回は、私にとってガールズバーがどれだけ楽しかったか、ひたすら語ります。
まず、「今日は仕事に行きたくないな」と思う日が全然なかったです。
いつからそうなったかはっきり覚えていないけれど、確か働き始めて半年経った頃には、出勤前に気が重くなるということがなくなりました。
ダブルワークだったんですが、もう1つの仕事の方は毎日行きたくないよーと思いながら行っていました。
仕事としてはそちらも好きだったんですよ?
でも、行く前は気が重くなるし、休みの日はヒャッホウでした。
大学時代にしていたバイトを思い返してみても、楽しかったけど、行くときは面倒くさいなーと思うし、休みの日はやっぱりヒャッホウでした(笑)
仕事ってそういうもんだと思っていました。
どれだけ楽しくても、その仕事が好きでずっと続けたいと思っていても、毎日じゃないにしろ行きたくない日はあるもの。
休みの日を待ち遠しく思うもの。
だけど、ガールズバーだけは違ったのです。
毎日嬉々として出勤していました。
「今日は戦いだわ・・・(ゴクリ)」と覚悟を決めて家を出るような日はあったけれど、行きたいし、休みたくない。
大雨だったりしたらさすがに行くのが面倒くさくなりますが、行く途中が面倒なだけで、仕事そのものが嫌なわけではない。
どこでもドアがあれば解決です(笑)
ダブルワークだったと先ほど書きましたが、実はガールズバーで働き始めた頃はトリプルワークでした。
昼職(週4)、ガールズバー(週5)、キャバクラ(週2)の3つ。
キャバクラはずっと週2しか出勤していなかったので、そっちを辞めて夜はガールズバー1本に絞ることにしたんです。
それを機に、ガールズバーどれだけやれるかな?休みたいと思うまでとりあえず出続けてみようかな?と思いまして。
そしたら、4か月以上連勤できてしまいました。
全然休みたくならなくて。
週5~6でシフト通りの欠勤無しとかではなく、文字通りの連勤。
休みゼロです。
昼職があったので、毎日オーラスだったわけではないですが。
(オーラス:その日の開店(オープン)~閉店(ラスト)まで)
4か月連勤して、1泊2日で友達と旅行に行くために1日だけ休んで、旅行から帰ってきた日は出勤。
そしてそこからまた連勤。
その後も、昼職の繁忙期で休まざるを得ない日を除いて、自ら進んで連勤していました。
もはや店のヌシ。
店長よりもお店にいる日が多かったので(笑)
お店の女の子にとってもお客様にとっても、いるのが当たり前になっていきました。
疲れないのかって?
体は疲れてたと思います。
昼職の繁忙期にも休みたくなくて出勤してたら、睡眠時間を削りすぎてガクッと体調崩してしまったことがあって。
精神的には全然大丈夫だったんですけどね。
でも、そのときは昼・夜職の両方の職場に迷惑をかけてしまったので、それからは繁忙期には潔く夜を少なくすることにしました。
お店を辞める約1年前からは事情によりレア出勤になってしまったんですが、店のヌシ時代は1年2ヵ月ほど続きました。
・・・何だか当初の予定より長くなってきてしまった(笑)
ごめんなさい、次回に続きます。
Twitter やってます。
壁ドンするより・・・
こんにちは。
知沙都です(^^)
先日、知人から赤ワインをいただいてしまって、どうしたものかと悩んでおります(笑)
ガールズバーで働いてたくらいなのでお酒はまあまあ飲めるんですが、ワインはすぐ回っちゃう感じがして苦手なんですよね・・・笑
あ お酒を飲む仕事だからってみんなお酒強いわけではないですね。
弱い人ももちろんたくさんいるので、キャストに一気の強要とかはしないでくださいね。
私も元々は弱くて、働きながら自分に合った飲み方を学んでいった感じです。
今はあまり飲まないので、戻っちゃっただろうな・・・
ワインをどうしようかっていう話でしたね。
私は飲めないし、お料理に入れちゃうのも何だかな・・・と思って、たまに遊びに行ってる知り合いのお姉さんのバーに寄付できないかしら、とか考えてます。
いただいたっていっても、贈り物とかお土産ではないんですよ。
だから、それが一番有効活用になるかなーと・・・
ワインを飲むのって画的にはカッコいいし、ボトルもグラスも置いてあるだけで美しくて好きなんですけどね。
昔ワインを扱う飲食店でバイトしてたことがあるので、Myソムリエナイフ持ってますし、開栓することもできるのに、飲めない。味の違いが分からない(笑)
自分はダメだけど画的には好きっていえば、私的No.1はやっぱり煙草ですけどね!
百害あって一利無しと思ってますが、「カッコいい」で一利はあるかな?笑
煙草に火をつける時にさり気なく添える手、そして煙をふ―――・・・っと吐き出す、あの感じ。
慣れた手付きで灰をトントンと落とす仕草。
iQOSなんてダメです!!!全然カッコよくない!!!!雰囲気もない!!!
そりゃあ紙巻は服や髪に匂いが付くし、壁とかも汚れるけどさー!!!
(突然のハイテンションやめれ笑)
お店側にとっては、iQOSの方が有り難いといえば有り難いですけどね。
灰皿の片付けがものすごく楽だし、煙草の煙が嫌いなお客様ももちろんいますので。
灰皿の中でくすぶってた煙草を女の子が気付かずにゴミ箱に捨てちゃって、煙が立ち上ってきて大慌て!なんてことあったな・・・笑
一歩間違ったら笑い事じゃなかったですね。
あ。今この記事を読んでくださっている男性の方。
「カッコいいって言ったって、どうせ『イケメンに限る』ってやつだろ」って思いました?
限らないんですよ!!
私的には、煙草と、ネクタイを緩めるのと、眼鏡をさり気なく上げるのは、イケメンに限らずカッコいいです!!間違いなく!!
男性の皆様!
好きな女性の気を引きたかったら、
壁ドンするより煙草吸え!
これはさすがに違うか(笑)
てか、あくまでも私の好みの話であって、世の女性の好みは分かりませんよね。
「画的にカッコいい」を除けば、私も煙草は吸わない方がいいと思ってますし。
でも、お店にやってきたサラリーマンのお客様が席に着いてネクタイを緩め、お酒を飲みながら煙草を吸って、たまにさり気なく眼鏡を上げたりなんかすると、私にとってはずっと見ていられるくらいカッコいいわけです。
最近はスーツでもネクタイをしない人が増えているようで、何とも嘆かわしい。
じゃあ、「俺の仕事は作業着だし、視力良いし、煙草も吸わないんだけど?」っていうお客様。
もし良かったらイヤホンで音楽を聴きながらお店に入ってきてください。
そして、お店に入りながらイヤホンを外してください。
音楽じゃなくても、ラジオでももちろん結構でございます。
私、男性がイヤホンを外すところも好きなんです!笑
待ち合わせ場所で相手と合流した時とか、目的地に到着した時、スッとイヤホンを外す、あの仕草がたまりません。
その後、ポケットにくしゃっと突っ込むのを見てしまうと少し切なくなりますので、多少はまとめていただけると嬉しいでございます。
あ Air podsじゃなくて、コードありイヤホンがいいんです。
ものすごくどうでもいいですね。
お前の好みなんか聞いてねぇよってね。
しかもiQOSダメとかAir podsじゃない方がいいとか・・・
技術の進歩に抵抗する気か?ああん?
今日、何の話でしたっけ?
赤ワインをいただいたっていう話でしたね(笑)
いや、実はそれは単なる導入で、本題はまったく別のことを書くつもりだったんですよ。
まあいいか。
それはまた今度書きます(笑)
こんな無駄話に最後までお付き合いくださって、ありがとうございました。
私の最初の指名客になってくれたお客様
こんにちは。
知沙都(ちさと)です。
今日はあいにくの雨なんですけども、やっぱり真冬とは寒さが違いますね。
厚着していれば暖房はいらないかもしれないなーと思いつつ、暖房ガンガン入れて書いています。
寒いの嫌い。笑
私は水商売の世界に入ったのが遅く、それまではずっと地味~に地味~に生きてきたので、働き始めてからもキラキラ感や華やかさはあまりなかっただろうと思います。
良くも悪くも水商売っぽくない。
少しずつ慣れていく中で「お水っぽくない」のを強みとして生かせるようになりましたが、最初の頃はただただ素人感全開というか、ダサいというか(笑)
何でココに来ちゃった?キミはもっと真面目なお仕事してたんじゃないの?(笑)って感じだったんですよね。
それまでは化粧も薄かった(テキトーだった)のだけど、水商売をやるなら、ケバくなくてもいいけどある程度はしっかり化粧しなきゃいけないよね?とアイラインをやたらガッツリ引いてしまったりして(笑)
化粧もアクセサリーも服装も、自分の顔・身体やキャラクターに合うものに落ち着くまで、だいぶかかりました。
というわけで、働き始めて最初の数か月は、歳の割に垢抜けない、芋女(笑)だったわけです。
しかし、毎日たくさんのお客様と会っていると、そんな私でさえ良さを見出してくださる人がいて。
今回は、私が働き始めてから3~4か月経った頃、初めての「指名客」になってくれた方のお話です。
といっても、このお客様とのエピソードはいろいろあるので、今日は初期の頃のお話だけ。
その方のお名前は「森野さん」といいました。
私が働くRed Moon Bar(通称「レッド」)の近くに事務所を構える社長さん。
レッドの常連さんではなく、私が初めて森野さんの席に着いたときは、まだ2回目の来店でした。
森野さんは、若い頃から有能サラリーマンでバリバリ働き、当時は確か独立して3年目くらいだったかな。
まぁ、一言でいえばお金持ち(笑)。
キャバクラが好きで、夜のお店での遊び方、作法は完璧に心得ていました。
(いや、ご本人が思っているほど完璧ではなかったかもしれない)
当時はレッドの近くのキャバクラにお気に入りの嬢がいて、そちらのお店に長いこと通っていたようです。
あまり詳しくは聞いていませんが。
そんな森野さんから見て、私のような素人っぽいキャストは新鮮だったらしく、興味を持ってくれました。
森野さんには小学生と中学生のお子さんがいたので、あまり若くて無邪気な嬢は苦手。
かといって、自分が社長であると言った途端に接客態度が変わるような、ギラギラしたタイプも疲れる。
そんなときに、森野さんの前にぽっと現れたのが私だったそうです。
ガールズバーのキャストにしては若い方じゃないし、きゃぴきゃぴしてないし(しようと思ってもできないだけだが)、ギラギラもしてない。
ついでにキラキラもしてない。笑
私は、知り合った人にかなりの確率で「落ち着いてるね」と言われます。
プライベートでも。
キャストとしてはもっと明るさを出せた方がいいのかなと思いつつ(暗くはないけど)、自分のキャラを自在に操れるほど器用ではなく、それは辞める時まで同じでした。
さて。
森野さんはそんな私のことを「職場の姉ちゃんと話してるみたい」と言っていました。
私って水商売らしくないよなーとずっと思っていましたが、森野さんがそう言ってくれたおかげで、それを長所として捉えることができるようになった気がします。
冒頭に書いたように、森野さんは私にとって初めての指名客となり、初めての同伴もしてもらうことになりました。
(同伴:食事などを一緒にした後、そのままお客様をお店に連れて出勤すること)
同伴の日、食事に行ったのは少し高めの焼き肉屋さん。
森野さんが予約してくれました。
私はお客様とお店以外で会うのが初めてで、二人きりで食事なんてどう振る舞ったら良いのか分からず、非常に緊張していました。
でも森野さんはさすがというか、とても慣れていて、食事中もその前後もずっと紳士的。
ぎこちない私をリードしてくれて、本当に有り難かったです。
当時のレッドでは同伴出勤するキャストはほとんどいませんでしたが、森野さんのおかげで、私はドキドキしながらも誇らしい気持ちで初同伴を果たしたのでした。
さて、そんな私たちが、その後どうなったか。
私は、お水っぽくない、でも素人っぽくないキャストへの脱皮に成功。
以前の記事に書いたように、芋女からNo.1へと奇跡の変貌(笑)を遂げます。
森野さんは、夜のお店に詳しいだけあって、嬢の将来性を見抜く目があったのかもしれません(←自分で言うな)
森野さんはというと・・・
私が働いていたレッドを支える超常連になったばかりでなく、後に系列他店舗にも足を運ぶようになり、系列全体にとっても一番大事なお客様といえるくらいスーパー太客へと成長。
社員はもちろん、系列店のバイトのキャストでも、誰もが知っているお客様になりました。
(太客:ある程度の頻度で通ってくれて、使ってくれる金額も多いお客様)
しかしながら、レッドのキャストの中で最初に森野さんの指名をもらったのは私でしたが、実は、辞めるまでずっと続いたわけではありませんでした。
森野さんはずっとレッドに通い続けていたけれども、私とは親しい時期と疎遠な時期を繰り返しました。
何でそんなふうになってしまったのか、よく分からないんですけどね。
それでも、いろいろ、本当にいろいろあったけど、今もたまーに連絡を取っています。
私に成長のきっかけと自信を与え、初期からの成長を見守ってくれた、大切なお客様なのです。
(最後「大切な人」って書くか「大切なお客様」って書くか迷いました。笑
まぁ、どっちもです。)
*人物名、店名は実際とは異なります*